贈与税の申告内容の開示請求手続の活用

贈与財産の取扱い

生前の被相続人が贈与した財産がある場合
相続開始時の財産に贈与した財産の価額を加えて
相続財産を計算します(民法903条参照)。

また、遺留分算定の基礎となる財産の価額は
贈与した財産の価額を含めて計算します(民法1043条)。

しかし、贈与の当事者以外の相続人が
 ◆贈与があったか否か
 ◆贈与した財産の価額
がわかっていることは、通常ありません。

特に、遺留分侵害額請求が問題となるような事案では
相続人同士の関係がよくないことが多いので
より一層その傾向が強いです。

相続開始前3年以内の贈与財産は相続税の対象

相続の開始前3年以内の贈与について
その財産の価額を相続税の課税価格に
加算した価額を相続税の課税価格
とみなして相続税を計算します(相続税法19)。

しかし、贈与の当事者以外の相続人には
贈与した財産の価額が不明なことが多いので

相続税法49条は
他の相続人が相続開始前3年に係る
贈与税申告の内容を
税務署長に照会できるという制度を設けています。

https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/sozoku-zoyo/annai/2361.htm

相続税法49条の活用

遺留分侵害額請求をするためには
その基礎となる財産の価額を算定する必要があり
そのためには過去の贈与額を把握する必要がありますから

その一つの手段として
相続税法49条を活用することができます。

以上