映画 秋が来るとき

終活の意識が強くなってきたせいか
日常を丁寧に描いた小説やや映画に
惹かれるようなってきました。

映画 秋が来るとき

ブルゴーニュに暮らす80歳の女性ミシェルが主人公の
フランソワ・オゾン監督の最新作。

そんな彼女の楽しみは
近所に住む親友との交流と
パリに住む孫ルカと会うこと。

しかし
ある事故によって娘との確執が決定づけられ
孫のルカと会えなくなってしまいます。

そんな状況にもかかわらず
出所したばかりの親友の息子にも
優しく手を差しのべるミシェル。

孫に会えなくなって落ち込むミシェルをみかねた親友の息子は
娘を諭すためパリに向かうのですが・・・

映画の終盤
警察官の質問に対して
ミシェルとルカは嘘をつきます。

二人は別々に質問を受けたにもかかわらず
打ち合わせをしていないにもかかわらずです。

そして
質問をした警察官は二人が嘘をついていることを
わかっているにもかかわらず
それ以上追求しようとはしません。
二人が嘘をついてまで守ろうとするもの
そして
真実を明らかにしてしまうと
それを二人が失ってしまうことがわかったからです。

マグダラのマリア

映画の冒頭では
教会でマグダラのマリアの説示がされますが
後になって
ミシェルの若い頃の仕事との関連が明かされます。
そして
それが娘がミシェルを嫌悪する理由であることも。

WHEN FALL IS COMING

秋が来たとき
という邦題は英語の題名の翻訳です。

FALL
という単語にダブルミーニングを持たせているので
WHEN AUTUMN IS COMING
では駄目なのも粋なところです。

以上