裁判例 遅延損害金の所得区分

T&Aマスター1006号(2023年12月11日号)に
損害賠償の遅延損害金に関する
所得税の所得区分について判断した
裁判例(東京地裁令和5年11月30日判決)が掲載されていました。

雑所得

横領された預金の返還請求訴訟が和解で終了したのですが
和解金について
 預金返還請求権と
 返還遅延に伴う損害賠償請求権
で構成されると指摘した上で

履行遅滞に基づく損害賠償金は

元金の使用によって得られたであろう
利益の損失を補填するものであって
所得税法9条が規定する非課税所得に該当しないから

雑所得に当たると判示しました。

一時所得ではないのか

非課税所得ではない
という判断には異存ありませんが
雑所得としたことについては
疑問があります。

残業代のコラムでも言及したとおり
遅延損害金は一時所得だと考えるからです。

判決文の公開をまって
追記します。

以上

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