映画 PERFECT DAYS  

自分自身がいい年になってきたせいか 
小説にしても 
映画にしても 
刺激的な内容ではなく 
日常を描く作品に惹かれるようになりました。 

PERFECT DAYS 

仕事のある日は 
朝起きて仕事に出かけ 
帰宅後は銭湯、居酒屋、読書、就寝。 

休みの日は 
洗濯、フィルムカメラの現像 
そして 
少しおしゃれをして歌のうまいママのいる飲み屋へ。 

映画の前半は 
そうした日々を過ごす主人公を描きます。 

後半になると 
主人公の姪が登場し 
主人公の過去が少しだけ明かされます。 

また 
歌のうまいママの私生活を一部を 
偶然垣間見てしまった 
主人公の心の動きも描かれます。 

それでも 
事件らしいことは何一つ起きないまま 
主人公は日常に戻り 
映画は終わります。 

平山は 
渋谷区の公衆トイレの作業員で 
黙々と清掃に携わります。 

禅では掃除がとても大事にされ 
朝は掃除から一日がスタートするので 
海外メディアの批評では 
ZENに言及したものをあったのも当然かもしれません。 

後から気づいたこと 

平山の出身地 

妹が平山に 
これ好きだったでしょ 
と言いながら紙袋を渡すシーンがあります。 

何の紙袋かわからなかったのですが 
パンフレットによると 
くるみっ子とのこと。 

そうすると 
平山は鎌倉に実家がある 
ということになりますね。 

浅草の居酒屋で飲んでいたもの 

平山のルーチンとして 
銭湯によった後 
浅草駅の地下街にある馴染みの居酒屋による 
というものがあります。 

そのときに透明な物を飲んでおり 
てっきりお酒だとばかり思っていたのですが 
こねくとの町山さんの解説を聴いていたら 
あれは水だったそうです。 

だからこそ 
石川さゆり演じるママに振られたと思った平山が 
橋の下で缶ビールを飲むシーンが生きてくるんですね。 

気になったこと 

ジムジャームッシュ監督のパターソン 
という映画もバスの運転手の日常を描いた 
作品があります。 

同じ日常を描いた作品なのに 
パターソンは大好きと言い切れるのに対し 
PERFECT DAYSはなんだか引っかかるものがありました。 
その答えはパンフレットを読んで 
わかりました。 

プロデューサーの柳井さんは 
ユニクロ創業者の息子。 

脚本家の高崎さんは 
電通のCMプロデューサー。 

出てくる公衆トイレは綺麗で 
汚物は画面に写らない。 

韓国映画のパラサイトのときにも感じたのですが 
これを賞賛する側も制作する側も 
絶対にトイレを掃除する側やパラサイト側ではありません。 
安全圏から対局にいる人を描いて賞賛している感は否めないのです。 

描かれている人たちは 
決して 
こうした作品を見ることもなければ 
制作する側にもならない。 

あっち側にはいくことがない 
いわば評論家のような立ち位置から 
他人事として捉えている点で 
制作側批評側は同じであることに 
引っかかっていたようです。 

以上

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